真実を知りたいー4

エスタブの欺瞞が許せないので、頑張るしかないのです。

無知が意図的に作られている?

iyahaya

 昨日の朝日新聞、オピニオン&フォーラムの欄に科学史研究者、鶴田想人氏への考えさせられるインタビュー記事が掲載されていました。そのなかに下記のような文章があったのです。

”「無知学のもう一つの特徴は、無知が『作られている』とを考えることです。無知の原因は、私たちの中だけでなく、私たちの外にもある。私たちが単に知らないだけだと思ってることも、実は知らなくさせられているのかもしれない。これこそが、今の時代を考えるうえで無知学に目を向ける意義ではないかと思います」

──無知が作られているといは具体的にどういうことですか。

 「無知学では大きく分けて、無知が意図的に作られている場合と、構造的に生み出される場合があると考えます」”

 ラテンアメリカやアフリカを中心とする国々に対する西側諸国の資源の収奪、また、現地労働者に対する搾取が、意図的に伏せられたり、歪めて報じられたりして、鶴田氏の指摘する「無知」が作り出されていると思ったのです。


 今回は、「収奪された大地 ラテン、アメリカ五百年」E・ガリアーノ:大久保光夫訳(藤原書房)の「一、大地の富の結果としての人間の貧困」の「三、地下の権力源」の「2 クーデター、革命、スパイ劇、アマゾンの密林の中の出来事は下層土の副産物」の後半を抜粋したのですが、こうした事実を知らなければ、現在の国際情勢を客観的に捉え、正しい政治的判断を下すことはできないだろうと思います。


 また、高市内閣の問題点に関連するのですが、10月28日、日経平均株価が、東証初の5万円を突破したと大きく報じられました。大変な高騰ですが、その背景には、資本家や株主などの富裕層の利益を最優先する高市内閣に対する期待があるのだろうと思います。本来であれば、企業業績が好調で、株価が上がっているこういう時こそ、国の借金を返すべき時だと思います。

 でも高市内閣は、逆に「責任ある積極財政のもと、戦略的な財政出動」で「強い経済」を構築するなどというのです。株価高騰で大儲けしている資本家や株主などの富裕層は、大喜びしているのではないかと思います。

 また、「労時間の上限規制の見直し」、「裁量労働制の拡大」などを実現したいというのも、資本家や株主などの富裕層の利益のためであり、労働者にとっては、搾取・収奪が一層進むということだと思います。

 それは、格差拡大が進み、支援なしには生活できない人たちが増えるということだと思います。

 鶴田氏の指摘に従えば、労働者が現実を知り、資本家や株主などの富裕層を敵視しないように、排外主義を煽り、「注意をそらして」無知を作り出しているのだろうと思います。

 現在のような格差拡大による危機的状況を抜け出すには、ピケティが言うように、資本家や株主などの富裕層の利益拡大を許さず、累進的な資産税(資本税)の導入、所得税の累進性の強化、世襲資本主義と言われるような状況を克服するための相続税の強化その他が、必要なのです。

 移民の問題は、西側諸国の「注意そらし」だと思います。

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   2 クーデター、革命、スパイ劇、アマゾンの密林の中の出来事は下層土の副産物


 合衆国は。自国の戦争を行なう能力を維持するために死活的重要性を持つと考えられる戦略的鉱物の大半を外国に依存している。その意味で、「ジェット・エンジンやガス・タービン、原子炉は今日、外国でしか得られない物質の需要に大きな影響を及ぼしている」とマグドフは述べている。合衆国の軍事・原子力を保持するために欠かすことのできない戦略的鉱物に対する緊急の必要性と──通例詐欺的手段による──ブラジルのアマゾン地域の大規模な土地の購入とのあいだには、明らかな結びつきがある。60年代には、合衆国の多数の企業が、一旗組や専門の密輸業者を先頭に、この巨大な密林に押し寄せた。しかし、すでにそれ以前にこの密林には、64年に調印された協定に基づいて、合衆国空軍機が上空に飛来し、その全域の撮影を済ませていた。その際、彼らは放射性物質の鉱床を探知するシンテォレーション・カウンター、非鉄鉱物に富む下層土を放射線撮影するための電磁力計、鉄鉱石を発見し計量するための磁力計を利用した。アマゾン地域の隠れた資源の広がりと深さに関する写真と報告書は、合衆国政府の地質調査局の積極的な協力のもと、本件に関係のある私企業の手に渡った。その広大な地域には金、銀、ダイヤモンド、石膏。赤鉄鉱、磁鉄鉱、タンタル、トタン、トリウム、ウラン、石英、銅、マンガン、鉛、硫酸塩、カリウム、ボーキサイト、亜鉛、ジルコニウム、クローム、水銀の存在することが確認された。マット・グロッソの熱帯処女林からゴイアス南部の平原に至るまでの全てを撮影しているなかで、大胆なカメラマンは、(67年『タイム』誌ラテンアメリカ版最終号が有頂天になって報じているように)神のごとく視界を得て、同じフィルムに同時に光輝く太陽と半ダースもの別々の暴風雨に伴う稲妻をうつしだした。ブラジル政府は、この魔術的で未開な宇宙の処女空間を開発するため、免税、その他各種の誘致策を提供していた。『タイム』誌によると、外国の資本家は1967年前に、コネティカット、ロード・アイランド、デラウェア、マサチューセッツ、ニューハンプシャーの諸州を合わせた面積よりも広い土地を、1エーカー7セントで入手した。「われわれは、外国投資に十分門戸を開放しておかなければならない。なぜなら、われわれは、われわれがいま得ることのできる資金より、さらに多くの資金を必要としているからである」と、政府のアマゾン地域開発局長官は強調した。合衆国空軍による航空写真測量を正当化する理由として、ブラジル政府は以前に資金不足をあげていた。ラテンアメリカではこのように、資金不足の名のもとに資源が帝国主義に引き渡されるのが正常なことになってしまっているのである。 

 

 ブラジルの国会はこの問題について調査を行ない、ついには大部の報告書を作成することができた。報告書には2000万ヘクタールにのぼる土地の売却または横領の事例が列挙されているが、それはすこぶる奇妙な形に広がっていて、調査委員会によると、「アマゾン地域をブラジルの他の部分から切り取るための、いわば非常線を形づくっている」。報告書は、「はなはだしく貴重な鉱物の秘密開発」が、ブラジル内に新たなフロンティアを切り開こうというアメリカ合衆国の主要な動機のひとつであると記している。報告する収録されている国務省筋の証言は、「放射性鉱物を中心とする鉱物の開発のためであれ、組織的な開拓の足場としてであれ、将来の利用のために広大な土地をその支配下においておくことに対する合衆国政府の関心」を浮き彫りにしている。国家安全保障会議は、「胡散臭いのは、外国の小部隊によって占拠されたか、あるいは占領されつつある地区が、外国人によってブラジル人女性赴任化キャンペーンが行われている地区と一致していることである」と述べている。実際、『コレイオ・ダ・マニャン』紙によれば、20余りの外国の布教団、わけても合衆国のプロテスタント教会の布教団の団体がアマゾン川流域を占拠し、放射性鉱物、金、ダイヤモンドのもっとも豊富な拠点に腰を据えつつある……。彼らは子宮内装置など、各種の避妊具を使って大々的に不妊化を進め、インディオにキリスト教の教理を教え込んだうえ、英語を教えている……。彼らの地区は武装した部隊に包囲されていて、そこにはなにびとも侵入することができない」。アマゾン地域が、人間の居住しうる地球上のすべての荒地のなかで最大の面積をもつ地区である、ということに是非とも留意すべきである。産児制限は、はるかな密林や無辺際の平原の片隅で暮らし、子孫を育てている非常に少数のブラジル人の人口摩擦を避けるために、この雄大な空っぽの空間で実施されたのである。

 一方、リオグランディール・クルエル将軍は、国会の調査委員会をまえにして、「トリウムとウランを含む密輸物資は、100万トンという天文学的な数字に達している」と述べた。その少し前の1966年9月に、クルエル(当時連邦警察長官だった)は、ブラジルのウラン鉱石密輸の容疑者である4人のアメリカ合衆国市民に対する公判への合衆国領事の「不作法かつ系統的な妨害」を非難していた。彼の判断では、40トンの放射性鉱物を所持していることが発見されただけで、彼らを罰するには十分だったのである。その後間もなく、密輸者のうち3人はブラジルから密かに逃亡した。

 密輸が、そのころ非常に盛んになっていたことは確かであるが、とりたてて目新しい現象ではなかった。ブラジラは、毎年、ダイヤモンド原石の不正流出だけで、10億ドル以上を失っているのである。しかし、 密輸の必要は相対的なものにすぎない。合法的な利権がブラジルからその途方もない天然の富を悠然と奪い取っているからである。ひとつだけ例をあげれば、──これは長い首飾りにつくもう一つの新しい数珠玉ともいうべきものだが──アタシャ(ミナス・ジェライシャ州にある町)にある世界最大のニオビウム鉱床は、ニューヨークのニオビウムコーポレーションの子会社に所属している。高温に優れた耐性を有するために、原子炉やロケット、宇宙船、衛星、ジェット・エンジンの製造に用いられる各種の金属は、このニオビウムから作られる。その会社はまた、ニオビウムとあわせて不随的に、タンタル、トリウム、ウラン、バイロクロリン、その他の高品位鉱物性希土類も相当量抽出している。